11月18日(土)、11月19日(日)の両日にわたり、銭湯入門塾が開催された。このイベントは銭湯になじみのない人が増えている今、まずは銭湯に親しみを持ってもらおうと東京都浴場組合が企画したもの。
11月18日(土)は小学生を含む親子が対象で、会場は100種の薬湯や「タワー風呂」で知られる墨田区の薬師湯。当日は雨模様の中、22名の親子連れが参加した。講師は銭湯ガイドマイスターの山﨑明彦さんと、「銭湯もりあげた~い」の荒木久美子さんが務めた。
参加者は2つのグループに分かれ、普段は見ることのできない銭湯のバックヤードを探検したほか、フロント・脱衣場・浴室などの見学を行った。
屋内・屋外の見学後は、浴室でカラン掃除を体験。洗剤を付けたアカスリタオルでカランをこすり、バケツに汲んだお湯で洗い流すと、磨き上がったカランに参加者一同、満足そうな笑顔を浮かべた。
最後は、こども銭湯大使4人の協力のもとで、お風呂のマナーを学び、講座は終了。お楽しみの入浴タイムでは、お湯の色が変わる「タワー風呂」を待ちかねて、湯船のお湯が注がれる場所で楽しみに待つ子どもたちの姿が見られた。
翌19日(日)は、主に国際交流シェアハウスに長期滞在する外国人を対象にした銭湯入門塾を開催した。会場は昨年リニューアルして和モダンな雰囲気に生まれ変わって話題を集める新宿区の万年湯。この日の参加者の国籍は、台湾、デンマーク、フランス、ドイツ、カナダ、イタリア、スウェーデンなど様々で、計15名が参加した。講師は前日に引き続き山﨑明彦さんと、銭湯ファンのアメリカ人英語教師・アルフレッドさんが務めた。
前日に引き続き、講師を務める山﨑明彦さんによる銭湯の歴史や万年湯の説明に、参加者一同、熱心に耳を傾けていた。
講座終了後、参加者は2つのグループに分かれ、講師の山﨑さんとアルフレッドさんの案内で銭湯の中と外を見学。
浴室ではお風呂の説明だけでなく、椅子やカランの使い方も解説。参加者の皆さんは、和モダンな雰囲気の万年湯を興味深げに観察する姿が見られた。
見学終了後、銭湯のマナーを確認した後は入浴タイム。電気風呂をこわごわと体験してみたり、熱めのシルク湯に驚きつつも思いきって浸かってみたりと、それぞれに初めての銭湯体験を楽しんだ。
海外では日本といえば温泉のイメージが強いが、こうした銭湯イベントを通して、訪日外国人の間で銭湯を体験してみようという機運が盛り上がることが期待される。