2017/06/30

トピック

7月1日(土)~8月27日(日)まで、ホテル雅叙園東京(旧・目黒雅叙園)において、今年で3回目となるアートイルミネーション「和のあかり×百段階段展2017」が開催される。

「昭和の竜宮城」と呼ばれた絢爛豪華な目黒雅叙園が完成した1935(昭和10)年当時から現存する唯一の木造建築である3号館は、99段の長い階段廊下で繋がれた趣向の異なる7つの部屋で構成されていることから「百段階段」と呼ばれている。当時屈指の画家や職人たちが手がけた美しい日本画、天井や欄間の豪華な装飾などは、伝統的な美意識の最高到達点を示すものとされ、2009(平成21)年に東京都の有形文化財に指定された。

この百段階段を会場とする「和のあかり展」は、2015年の初開催以来好評を博し、昨年までに累計15万人以上が来場している。今年は「日本の色彩と意匠」をテーマとして、「祭り」「アート」「職人」の3つのジャンルを中心に、全国各地から30以上の出展者がさまざまな作品を展示する。

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風鈴といけ花が彩る「頂上の間」

 

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迫力ある青森ねぶたが飾られた「漁樵(ぎょしょう)の間」

 

今年は雅叙園の創業者が一時期銭湯に奉公していた縁で、現役最高齢の銭湯背景画絵師である丸山清人さんが描いた富士山のペンキ絵も「十畝(じゅっぽ)の間」に展示されている。ペンキ絵は「屏風」に描かれているが、これは丸山さん自身も初めての試みとのこと。6月30日(金)に行われた同展の内覧会では、丸山清人さんが自ら作品を解説したほか、東京都浴場組合公式キャラクターの「ゆっポくん」も応援に駆けつけ、東京銭湯の魅力をアピールした。

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屏風のペンキ絵の前に立つ丸山さんとゆっポくん

 

各部屋に灯された日本ならではの色彩や意匠の「和のあかり」が、さまざまな作品や文化財を彩るアートイルミネーションは、今年も注目を集めそうだ。

<開催概要>
■展覧会名: アートイルミネーション「和のあかり×百段階段展2017〜日本の色彩 日本の意匠」
■開催期間: 2017 年7 月1 日(土)〜2016 年8 月27日(日)
■開催時間: 日〜木曜10:00〜18:00(最終入館17:30)/金・土曜10:00〜20:00(最終入館19:30)
■入場料(税込): 大人 当日券 1,500 円/前売券 1,200 円/館内前売券1,000円、学生800 円(要学生証呈示)、小学生以下無料 (※前売券販売は6月30日まで)
■会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」東京都目黒区下目黒1-8-1
■問合せ:03-5434-3140(10:00〜18:00 イベント企画)
■チケット販売窓口:目黒雅叙園/ローソンチケット/セブンチケット/JTB各店/JTBレジャーチケット
■イベントHP:http://www.hotelgajoen-tokyo.com/event/wanoakari

 

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屏風のペンキ絵は、丸山さん初めての試み

 

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日本各地の祭りも紹介。上は「長崎ランタンフェスティバル」の龍とランタン