10月9日(日)、大田区民プラザにて「銭湯サポーターフォーラム2016」が開催された。Facebookグループ「銭湯サポーター」登録者のほか、銭湯お遍路440軒達成表彰者も招待されたことから参加者は約300名に。また、会場には人気銭湯ドラマ「昼のセント酒」や宮沢りえ主演映画「湯を沸かすほどの熱い愛」のPRブースをはじめ、銭湯グッズや書籍を販売するブースに16社が出展し、イベントを華やかに彩った。
プログラムは、まず現役最高齢の背景画絵師・丸山清人氏のライブペインティングからスタート。日本銭湯文化協会理事の町田忍氏による解説もあわせて行われ、60年のキャリアを持つ丸山さんによる熟練の技に参加者一同魅了された。
また、壇上でライブペインティングと同時に行われた「お江戸ル ほーりー」(江戸に詳しいアイドル)こと堀口茉純さんの講演では、プロジェクターへ映し出された浮世絵などの図版を元に、江戸時代の銭湯文化についての詳しい解説が行われた。講演終盤には江戸時代の銭湯事情を描いた式亭三馬の『浮世風呂』の冒頭部分が読み上げられ、「江戸っ子から脈々と続く銭湯スピリットが末永く続くことを祈ります」と締めくくった。
講演会終了後は、東京都浴場組合の公式キャラクター「ゆっポくん」の着ぐるみが初披露され、続いて銭湯お遍路440軒達成者表彰式、Facebook投稿数上位者表彰式が行われた。
休憩を挟んで始まった立食形式の交流会には、銭湯の経営者が多数参加。「ゆっポくん」をはじめ、「ゆげじい」(新宿区)、「ふろっとくん」(杉並区)などの銭湯PRキャラクターも登場し、参加者の注目を集めた。
交流会では、司会の池沢絵(かい)さんと風呂わく三さんによるゲストと出展社の紹介、歌手の北脇貴士さんによる銭湯応援歌が披露されたほか、「銭湯もりあげた~い」による銭湯体操も行われ、会場を盛り上げた。
交流会の最後には「昼のセント酒」のDVD BOX(12月発売予定)、映画「湯を沸かすほどの熱い愛」の鑑賞券、共通入浴券などが当たる抽選会を開催。この日ライブペインティングで描き上げられたばかりのペンキ絵も景品として提供され、銭湯大使・ステファニーさんとのじゃんけん大会では、勝敗が決するごとに大きなどよめきが起こった。最終的に川崎市から参加した小川雄太さんがこのペンキ絵を勝ち取り、満面の笑みを見せた。
銭湯ファンと経営者がかつてない規模で集まったイベントだけに、終了後もしばらくの間、名残惜しそうに談笑するサポーターや経営者の姿が見られた。
なお、2017年の銭湯サポーターフォーラムは10月8日(日)に実施の予定。
Facebookグループ「銭湯サポーター」では、銭湯をはじめ周辺飲食店、散歩などの情報が活発にやりとりされているので、まだメンバーになっていない方はぜひ登録を。