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銭湯の歴史日本編 6
「ざくろ口」から「改良風呂」ヘ



 明治時代になって、銭湯の様式は一変しました。ざくろ口は取り払われ、屋根に湯気抜きが作られたり、浴槽と板流しを平面にしたり、洗い場もずっと広くなりました。これは「改良風呂」と呼ばれ、評判になります。後には、湯船の縁を少し高くして、汚れが入らない王夫もされます。

 大正時代になると、さらに銭湯は近代化されて、板張りの洗い場や木造の浴槽は姿を消し、タイル張りに。そして、昭和2年(1927)には、浴室の湯・水に水道式のカランが取り付けられ、衛生面でも向上します。

 今日では銭湯もさまざまな趣向が凝らされ、サウナを設置したり、気泡風呂にしたり、スポーツ設備を整えたりなど、ユニークなものが登場しています。

 一方、家庭での入浴法を熱心に工夫する人も多く、温泉ヘの行楽も盛んです。日本人は、たんに清潔のためというだけでなく、風呂に、“プラスα”を求める根っからの、“お風呂好き”人間なのです。

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